2022年本屋大賞第2位に輝いた「赤と青とエスキース(青山美智子)」の読後感想です。本作を読みたい方や読んだ方におすすめの記事です。
はじめに
本作は、2022年本屋大賞第2位に輝いた青山美智子氏の最新長編小説である。各章で異なる人物と物語が描かれ、最終的に一つの物語としてつながっていくという構成となっている。
読後感想
序盤の感想
序盤は、各章で異なる人物と物語が描かれるため、やや散漫な印象を受けた。
率直に言うとツマラbナイ。
中盤以降の感想
中盤以降、各章の物語が徐々につながり始めると、面白さが増してきた。特に、第3章の主人公である空知の章は、絵画の描写がとても美しく、心を打たれた。
結末の感想
結末は、予想外でありながらも、納得のいくものであった。各章の主人公たちの過去や葛藤が、一つの物語として結実する様子は、感動を覚えるものだった。
全体的な感想
構成や伏線回収は見事だったが、骨格のストーリーは、やや単調な印象を受けた。また、叙述トリックは、やや唐突で、安易な印象を受けた。
序盤がツマラナイ、伏線回収型小説の典型という感想は、私も同感である。序盤がもっと面白いと、もっと多くの人に楽しんでもらえたのではないかと思う。
総合評価
平凡でありきたりなストーリーを、小説として面白くする工夫は随所に見られます。
構成や伏線回収は見事であり、最後まで読み進めることができた。しかし、骨格のストーリーがやや単調で、序盤がツマラナイという点が、やや残念であった。
個人的には、ストーリー自体が面白い骨太の小説が好きなので、少し厳しい評価になります。
作者自体はテクニックのある小説家で、軽く読める本作は今どき受けそうです。ただ記憶に残る作品にはなりえないと思いました。
評価:3.5点(5点満点)
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