結論から申し上げますと、楽天モバイルの5Gデータ通信速度も、光回線10Gbpsより大幅に遅いです。
比較すると、以下の点が明確になります。
楽天モバイル 5G のデータ通信速度(実測値)
楽天モバイルの5Gは、主に以下の2つの周波数帯で提供されています。
- Sub6 (サブシックス): 比較的新しい5G周波数帯で、広範囲をカバーしますが、速度はミリ波ほどではありません。
- 実測値: 平均ダウンロード速度は数十Mbps〜数百Mbpsの範囲になることが多いです。場所や時間帯によっては4Gと大差ない、またはそれ以下の速度になることも報告されています。
- ミリ波 (mmWave): 非常に高速な通信が可能ですが、電波の直進性が高く、障害物に弱いため、ごく限られたエリア(駅構内、商業施設の一部などピンポイント)でしか利用できません。
- 実測値: 条件が揃えば数百Mbps〜1Gbpsを超える速度が出ることもあります。しかし、これは非常に限定的な条件下での話であり、常にその速度が出るわけではありません。
- 特徴:
- 4Gに比べて高速化は進んでいますが、無線通信である特性上、電波状況、基地局の混雑状況、端末の性能などに大きく左右され、速度のばらつきが非常に大きいです。
- 「理論値」として下り最大20Gbps、上り最大10Gbpsといった数字が示されることもありますが、これはあくまで理想的な環境での最大値であり、一般ユーザーが実際に利用する環境で出ることはまずありません。
光回線 10Gbps のデータ通信速度(実測値)
- 理論値(最大): 下り・上りともに10Gbps(10,000Mbps)です。
- 実測値(平均):
- 多くのユーザーの実測データを見ると、10Gbpsの光回線は、1,000Mbps(1Gbps)〜3,000Mbps(3Gbps)程度のダウンロード/アップロード速度が安定して出る傾向にあります。最高の環境では5Gbpsを超えることもあります。
- これは、光ファイバーという物理的な回線を直接利用するため、無線に比べて非常に安定しており、速度の低下要因が少ないためです。
- 特徴:
- 有線接続が基本であり、非常に安定した高速通信が可能です。
- 複数端末での同時利用や大容量データのやり取り、高画質動画のストリーミング、低遅延が求められるオンラインゲームなどに最適です。
- この速度を最大限に引き出すには、PC側のネットワークカード、ルーター、LANケーブルなども10GbEに対応している必要があります。
比較と結論
項目 | 楽天モバイル 5G (実測平均) | 光回線 10Gbps (実測平均) |
---|---|---|
ダウンロード速度 | Sub6: 数十〜数百Mbpsミリ波: 数百Mbps〜1Gbps程度(限定的) | 1,000Mbps〜3,000Mbps程度(安定して) |
アップロード速度 | 比較的遅い(数十Mbps程度が多い) | 1,000Mbps〜3,000Mbps程度(安定して) |
安定性 | 低い(場所・時間・電波状況で大きく変動、ミリ波は利用可能エリアが極小) | 高い(安定した高速通信が可能) |
遅延 (Ping値) | 数十ミリ秒程度(変動あり) | 数ミリ秒〜十数ミリ秒(非常に低遅延で安定) |
主要用途 | スマートフォンでの利用、外出先でのインターネットアクセス | 自宅での高速・大容量通信、複数のデバイスでの利用、高品質コンテンツ消費、オンラインゲームなど |
まとめ
結論として、楽天モバイルの5Gも、光回線10Gbpsと比較すると、その速度は平均的に数分の1から10分の1以下**となることがほとんどです。**ミリ波の非常に限定的なエリアで最高の条件が揃った場合のみ1Gbpsを超えることがありますが、それは光回線の平均的な速度にやっと並ぶ程度で、光回線10Gbpsの真のポテンシャルには遠く及びません。
「楽天モバイル5Gの方が光回線10Gより早い」という状況は、現在のところ考えられません。モバイル回線は手軽さ、固定回線は速度と安定性、という基本的な特性は5Gになっても変わりません。
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