【読後感想】直木賞受賞 しろがねの葉(千早茜):石見銀山のおしん 

2023年9月6日水曜日

映画 読書 他

t f B! P L
しろがねの葉(千早茜)

「しろがねの葉」を読んだ感想、あらすじ、解説です。ネタバレ注意です。

概要

しろがねの葉は、千早茜による2022年9月刊行の歴史小説です。戦国末期から江戸時代前期にかけて、世界遺産にも登録された石見銀山を舞台に、銀山で働く少女ウメの生き様を描いた作品です。

ウメは、天才山師・喜兵衛に拾われ、女だてらに坑道で働き始めます。しかし、徳川の支配強化により、喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されます。

ウメは、さまざまな困難に直面しながらも、懸命に生き抜いていきます。その生き様は、女性の生き方や、社会における女性の地位について、多くの示唆を与えてくれます。

受賞

本作は、第168回(2022年下半期)直木賞、第35回山本周五郎賞を受賞しました。

あらすじ

戦国末期、石見銀山はシルバーラッシュに沸いていた。そんな中、天才山師・喜兵衛は、銀山で働く少女ウメに目をつけ、彼女を弟子として育て始める。

ウメは、喜兵衛の教えを受け、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授かる。そして、女だてらに坑道で働き始める。

しかし、徳川の支配強化により、喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出される。

ウメは、さまざまな困難に直面しながらも、懸命に生き抜いていく。そして、ついに、銀山の奥底に眠る未知の鉱脈を見つけ出す。

ウメの生き様は、女性の生き方や、社会における女性の地位について、多くの示唆を与えてくれる。

感想

私は、この作品を非常に面白く、感銘を受けました。特に、ウメの生き様には、心を打たれました。

石見銀山のおしん、といった感じの小説です。

ウメの生き様は、女性の生き方や、社会における女性の地位について、多くの示唆を与えてくれます。彼女は、男性社会の中で、自分の信念を貫き、自分らしく生き抜いた女性です。彼女の姿は、現代の女性にも、勇気と希望を与えてくれるでしょう。

また、この作品は、石見銀山の歴史や文化についても、興味深く描かれています。石見銀山は、かつて世界最大の銀山であり、日本の経済を支えた重要な産業でした。この作品を読むことで、石見銀山の歴史と文化について、より深く理解することができます。

総じて、しろがねの葉は、時代小説としても、女性の生き方を考える作品としても、非常に優れた作品だと思います。ぜひ、多くの方に読んでいただきたい作品です。

以下に、私が特に印象に残った点について、いくつか挙げたいと思います。

  • ウメの生き様は、非常に勇敢で、感動的でした。彼女は、女性であるというハンデをものともせず、自分の夢を追いかけ、最後まであきらめませんでした。
  • 石見銀山の描写も、非常にリアルで、臨場感がありました。坑道の奥底で、命を懸けて銀を掘り出す人々の姿は、胸に迫るものがありました。
  • 登場人物たちの個性も、生き生きと描かれていて、魅力的でした。喜兵衛や隼人、龍などのキャラクターは、それぞれに魅力的で、物語をより面白くしていました。

この作品は、さまざまな魅力を兼ね備えた、素晴らしい作品だと思います。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいと思います。

人気の投稿

ブログ村

QooQ